今頃韓流とは。

いきなり嵌まったんです。具体的には「主君の太陽」のコン・ヒョジン。

焼肉ドラゴン

映画館まで行って見るなんてのは

年に1度もありゃしない。

60になったらいつ行っても1100円で

見られるらしいけど

内容もわからんのにそんな大バクチが打てるか

どうか。

来るはずもない6号艇にそれぐらいのお金、

簡単に放り込むのになあ。

 

見に行った映画は「焼肉ドラゴン」。

1100円どころか500円で見ることができました。

組織の力なんでしょうな。お勉強会の方から

申し込んでこのお値段。ありがとうございます。

 

行った先が伊丹のイオンの中の映画館。

ほとんどの人が、この映画の焼肉屋

あそこか?あのへんか?と思いながら見たはず。

この映画館のすぐ近くだろう。

 

 

伊丹の飛行場のそばという設定で

流れてる川は猪名川

関西ではCMでも使われた

飛行機が着陸する絶好の場所が

映画の中で2度ほど出てた。

インスタ映えするというあそこです。

 

映画に出てくる人たちはほとんど在日の人たち。

家族は親が二人とも韓国から来た1世で、

子どもが3姉妹と一番下に男の子が一人。

3姉妹のうち韓国語を話せるのは長女の真木よう子だけ。

次女井上真央、3女桜庭ななみはもう日本語しか

話せない。

 

お話ですからなんだかんだあるんだけど、

最後は長女が北朝鮮に行き、次女が韓国、3女は日本。

親二人も日本に住み続ける。

時代は1970年挟む3年の間のことで、

私は小5から中1。昨日のことより覚えてるなあ。

 

両親は映画やらドラマによく出てくる韓国の役者。

最後の方のお父さんの長ゼリフは大変だったろうなあ。

場所が場所だけに日本の役者も全員関西弁。

伊丹なら兵庫、豊中なら大阪弁。どっちやったんやろ?

ざっくり関西弁なんて言うけど、大阪府下でも違う。

 

特に井上さんは見事でありました。

事務所変わって仕事減ったから?

唯一のレギュラーだった

新春大売出し!さんまのまんま」に今年は出てなかった

のがさびしかった。福原愛ちゃんはかわいいが。

 

一番下の男の子は、彼はどこに行ったんだろうなあ。

日本という地獄から天国を目指したようには思えない。

ただ、日本という地獄から出ることだけを考えた結果、

家族とそのわずか周辺にだけ安住の地を見たのか。

 

立ち退きという結末で焼肉ドラゴンという店はなくなる。

娘3人、それぞれ結婚し、息子がもういなくなったら

この安住の地を守る必要がなくなる。

故郷のない二人には日本のどこにいても同じ、

そこで生きていくしかない。地獄で。

中学生には耐えられなかったことでも、

大人には耐えるしかないから生きるという選択。

 

こんな日は明日が信じられる、昨日がどんな日であっても。

 

無口な父だった。戦争に駆り出され左腕をなくし

それでも黙って生きてきた。

立ち退きを迫られた時に、腕を返せと叫ぶ。

おそらく、家族が初めて聞いた言葉だったろう。

 

息子がもっと前にその叫びを聞いていたら、

地獄で生きてきた父の思いに気づいたかもしれない。

いや、私にはもちろんその思いはわからないんだけど。

 

わからない側からどう近づくか。

うん、韓国語を選んだのはやっぱりちょっと

違ってたかもしれない。

予定に現実がまったく追いつかない。

たぶん30年ぐらいは手遅れだわ。

 

エンドロールに笑福亭銀瓶の名前があった。

笑福亭銀平(落語)とあったように思ったけど

さてはラジオから聞こえてきてたのか、気づかん

かったと思いつつ、これ書きながら彼の

ツイッター見たら「出てません」だって。

声の収録に行ったけどカットされたと。

ちょっとほっとした。

 

彼の韓国語落語で笑える日なんて来るだろうか?

ま、知ってるネタなら笑うポイントの察しは

つくかもしれんけど。